台湾の西門町を舞台に作られた、台湾発のオシャレなゲーム「DuskDiver酉閃町」
その一年後の世界を舞台にした続編「DuskDiver2崑崙靈動」が発売されました。
公式では「前作未プレイでも、ちゃんとついていけます!」と言っているのですがそんなことはありません。前回のあらすじはあるものの、説明がざっくりしすぎて初見の人は多分ついていけません。前作未プレイの方はまずそちらからプレイすることをおススメします。
ちなみに前作の記事はこちら
この記事では、「DuskDiver2崑崙靈動」の個人的評価(ネタバレなし)を書きながらどういった方におススメか?を紹介します。
対応機種 | Switch | PS4 | Steam |
発売日 | 2022年2月24日 | ||
価格 | 6000円(税込) | ||
ジャンル | 3Dアクション | ||
開発元 | WANIN International | ||
発売元 | Justdan International |
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全体評価
個人的には「良くはなってるが惜しいゲーム」でした。
前作の魅力が桁違いでパワーアップしていて、「ここ改良してほしいな」という点も大幅に改良されていました。
プレイする人によっては間違いなく良作です。
ただ、個人的には「もう少し改良すれば神ゲーになれたのに」という思いもあるだけに、惜しいゲームに感じました。
キャラ・雰囲気・ゲームシステムと、どれも私の好みです。が、ストーリーと敵の強さがまだまだ改良の余地ありだと思います。
次作で、もう少し改良されれば「龍が如くとペルソナを混ぜたような神ゲー」に昇華するのでは?
そんな期待が持てるくらいの劇的な進化でした。
良かった点
前作の魅力がパワーアップ
本作で一番すごい所はコレです。
本作には色々な魅力があるのですが、一番すごいのは「それらの魅力が前作から大幅に進化している」点です。
シリーズ物のゲームで、「前作から見違えるほどクオリティの上がったゲーム」はそこまでありません。大抵は前作とトントンだったり、むしろ改悪している場合もあります。
ですが本作は誰が見ても「クオリティが上がっている」と感じられます。
では具体的にどうパワーアップしたのか、前作で挙げた良点と一緒に説明します。
オシャレな雰囲気
本シリーズ最大の魅力はコレです。
ペルソナを彷彿とさせるポップな色使い、日本人に馴染のあるアニメ風の絵柄、個性と愛嬌のある登場人物達、豪華な日本の声優陣……と、そのオシャレさは本作でも健在です。
その上、前作の3倍ものキャラが登場し、主人公以外も操作できるようになりました。
台湾の街を歩き回れる
本シリーズは、実際に台湾にある街をモデルにしているため、台湾の魅力的な街並みを楽しめます。
要は龍が如くの神室町みたいな感じです。
前作は台湾の西門町を舞台にしていたのですが、今作は西門紅桜や松山文創園区(作中では松菸園区)、台北101(作中ではClimax508ビル)など、行ける街が増えました。
前作もプレイした時「実際の台湾の街に行ってみたい!」と思ったのですが、今作も「台湾スイーツを網羅したい」と思うほどに、台湾の良さがにじみ出ていました。
RPG色が強くなった
本作では、前作よりキャラクター育成がしやすくなりました。
前作は基本、経験値(スキルポイント)が貰えるのがダンジョン初回攻略時などに限られていました。その上、ダンジョンを攻略するのに手間がかかるため、自由に育成できない難点がありました。
ですが、本作は敵を倒すほど経験値がもらえる上、ダンジョンに行かなくても敵と戦えるようになりました。(龍が如くのように、街中に敵が現れるようになりました。)
このおかげで、アクションが下手な私でもキャラクター育成によって敵が倒せるようになりました。
(ただし育成できない序盤は敵が強いです)
気になる点
改良が足りない
本作は魅力がパワーアップしただけでなく、前作で気になった点も大幅に改良されています。ただ改良されたといっても、「全く気にならなくなった」わけではありません。
ここからは前作の気になった点も踏まえて、改良が足りない部分を紹介します。
敵が固い
前作は雑魚敵でも強く感じたのですが、本作はそこまで強くはありません。ただし前作に引き続き本作も敵が固く、レベルが50以上上でも雑魚敵を一発KOできない仕様は健在です。強くない割には攻撃を何発も食らわせないと倒せないため、同じサンドバックをずっと殴り続けている感じに近いです。
その上ダンジョン攻略中だと、雑魚敵を倒し切ってもまた湧いてくるので、結構ストレスでした。
どのくらい面倒か?というと、雑魚戦1試合で約1分(敵が追加された場合約3分)かかります。他のアクションゲームだと雑魚を倒すのに10~30秒くらいで済むのを考えれば、いかに雑魚が固いかが分かるかと思います。
個人的に、敵が固いことによる弊害は他のところにまで及びました。
・レベル上げ
単純にレベル上げ作業が苦痛です。
他のアクションゲームだと、敵を倒す爽快感があるうちに戦闘が終了するため、何度も同じ敵を倒す作業が苦に感じません。
その上、レベルを上げれば上げるほど敵を瞬殺できるようになるため、より爽快感が増します。
しかし本作は「戦闘が面倒」と感じるくらい敵が固く、レベルを上げても「死にづらくなる」だけで「強くなった」という感じがしません。
かといって、レベルを上げないと強くなる敵に太刀打ちができません。
そのため、自発的にレベル上げ作業をするというよりかは、(敵を倒すために仕方なく)レベル上げ作業をさせられてる感の方が強く感じました。
・サブクエスト
サブクエストの中には、敵と戦うものもあります。また、サブクエストの中にはストーリーが進行することでできなくなるものもあります。
この2点自体は別に問題ありません。ただ、「敵が固い」せいでこの2点が裏目に出ました。
まず「サブクエスト=敵が出る=戦闘が面倒=サブクエスト面倒」の公式が出来上がります。
コレに「サブクエストを放置して進めると手遅れになる」が加わると最悪です。
サブクエストコンプを諦めるか、面倒を覚悟で消化するかの2択を迫られます。
・ストーリー攻略
ストーリー攻略のためのダンジョン攻略が普通にしんどいです。
ダンジョンはちょっと移動するだけで戦闘になり、逃げられません。
ダンジョン攻略のしんどさは、普通のエンカウントバトルと比べ物になりません。そのため、「ストーリーの続きが見たい」気持ちより「ストーリー攻略が面倒」という気持ちが上回ることが何度もありました。(特に序盤)
ストーリーが成長した
前作と比べて、飛躍的に成長したのがストーリーです。
前作のストーリーは正直なところ、「キャラありきで悪い意味でシンプル」な感じでした。
しかし本作は巨大組織同士の対立・意外な展開・ラスボスの意外性など、ストーリーが濃くなっていました。
ただ個人的には、もう少しクオリティが高い方が嬉しかったです。
「何となく」でしかないのですが、序盤に散りばめた伏線の回収が雑な感じがしました。
とはいえ、格段に面白くなっているのは確かなので、見る人によっては凄く面白く感じるストーリーなのでは?と思います。
処理が重い
前作はそこまで気にならなかったのですが、本作は結構処理が重いです。
戦闘中は結構な頻度でカクカク動きます。たまに街を探索している時でもカクつきます。カクカクがピークに達した時、強制終了になったことが何度かありました。
ただし、この問題点は「私がSwitch版をプレイしているから」というのが大きく関係していると思います。
公式のプレイ動画やPS4版をプレイしている人の動画は全然カクついていなかったため、SteamかPS4だったらカクつかないと思います。
ですので、もし買うのであればSwitch版以外をおススメします。
どんな人におススメか?
戦闘アクションが好き
本作は戦闘アクションが好きな人向けのゲームです。
「戦闘アクションは好きだけど、アクション自体は下手」という人でも大丈夫!
本作は前作よりRPG要素が強く、操作キャラさえ強化すれば余裕で倒せます。
無双系ゲームのように、たくさんの敵をバンバン倒していくのが好きな人であれば、ハマれると思います。
逆に「アクションは下手じゃないけど、好きでもない(普通)」という人はちょっと考えた方がいいです。本作は他にも素敵な要素はあるのですが、アクションが好きでないとそれらの魅力より「しんどさ」が上回ってしまいます。
ですので、戦闘アクションが好きな人であれば本作の魅力を十分に味わうことができるでしょう。その上で、本作の良かった点を見て「好みのビジュアルだ」「楽しそう」と感じる人であれば、よりおススメできます。
まとめ
「アクションの戦闘が得意」
「個人的に雰囲気が好み」
これら2点が当てはまる方であれば、おススメのゲームです。
当てはまる方は、買ってプレイしてみて下さい。
おわりに(続編出たら買うか?)
色々気になる部分も書きましたが、コレでも続編に期待しています。
なぜなら、前作から飛躍的に成長しているからです。
それも、私が願ったベクトルでの成長です。
本作は「惜しいゲーム」止まりでも、続編は「神ゲー」になっているのでは?と思えるレベルの成長っぷりです。
ただ、続編を買うか?に関しては五分五分です。
期待する反面、「敵の固さは一生改善されないのでは」という不安もあるからです。
前作から敵の固さが変わっていないため、そもそも本作は「がっつり戦闘アクションを楽しみたい人向けのゲーム」なのではと思いました。
私のようにアクションが下手な人間に向けたゲームではないのかもしれません。
ですので、続編は期待半分・不安半分な感じで様子を見ようと思います。