【感想レビュー/ネタバレなし】レイジングループ【PS4/Switch】

2015年12月3日に配信されその後、PS Vita/PS4/switchにも展開されたサスペンスホラー・ノベルゲーム「レイジングループ」

本作は、主人公の房石陽明がバイク旅行中に田舎の集落へ迷い込み、その集落に伝わる「黄泉忌みの宴」という人狼ゲームに似た殺人儀式に参加させられる、といったストーリーです。

ニンテンドーeショップで面白そうなゲームを探していた時、「おっ、コレ面白そう」と雰囲気と直感だけで本作を購入しました。

この記事では、レイジングループの個人的評価(ネタバレなし)を書きながらどういった方におススメか?を紹介します。

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全体評価

個人的には「神ゲー」です。

タイムリープ・サスペンス・田舎の集落に伝わる風習・デスゲーム…私の大好物な要素が盛り沢山に含まれた作品でした。

428やかまいたちの夜のような大作ノベルゲームをプレイしたい方は、迷わず購入すべきゲームです。

ただ一点、注意事項がありますので、そちらを考慮してから購入することをおススメします。

良かった点

濃厚なストーリー

本作はタイムリープ・サスペンス・日本神話・田舎の風習・デスゲーム…等、色々盛りだくさんの要素が含まれているのに、それらの伏線が見事に回収されています。
「なぜタイムリープが起きるのか」「デスゲームが起こる原因」「田舎に伝わる風習と日本神話との関係性」など、全ての伏線を回収しようとすると何かしらで矛盾が生じそうなレベルの伏線量ですが、どれも矛盾を起こすことなく綺麗にまとまっております。

また、キャラクター同士の関係性が深く描かれています。その上、洞察力の高い主人公による他キャラの考察によって、他キャラの人柄が浮き彫りになります。
その結果、20人近くいる登場人物全員の個性が引き立ち、皆ストーリー展開になくてはならないキャラになっています。序盤であっさり出てこなくなるキャラですら、終盤美味しいポジションになってたりします。

バッドエンドを活かしたシナリオ

通常のノベルゲームのバッドエンドは「選択間違えた」で終わります。ですが本作の主人公はタイムリープをするため、バッドエンドの記憶を保持しています。そのためバッドエンドも本編を進めるのに必要な要素にもなっています。

例えば、何者かに殺されてしまう彼女を救うために、何度もタイムリープする少年がいたとします。普通の少年だったら彼女が死んだ際、もう一度タイムリープしてその直近の原因を取り除きます。しかし本作の主人公の場合、根本原因を探るためにあえて彼女が死ぬのを黙認します。どういうパターンだと何時に・どんな場所で・どんな死に方をするのか?規則性はあるのか?時には彼女を殺した犯人を追跡し、自身の命と引き換えに犯人を特定しようとします。

普通の少年のやり方だと、彼女が死んでも直近の原因しか分かりません。
しかし本作の主人公の方法だと、多少倫理的に問題があっても確実に根本原因が特定できます。

それと同じで本作のバッドエンドは、主人公が自らの命を犠牲に根本原因を追究しに行っています。なので、例えバッドエンドであっても得られる情報は多く、ワクワクしながら読み進めることができます。

気になる点

声優がアマチュアレベル

声優さんは全員、「ドワンゴクリエイティブスクール」という声優の養成学校の生徒です。いわゆる「声優のタマゴ」です。
ですので、普通に上手な人もいれば、大根な人もいます。
例えるなら、ジブリ映画で声優に抜擢された芸能人レベルの人が多いです。
声優さんの声に慣れるまで、棒読みが気になって本編に集中できない人もいるかもしれません。

割と一本道に感じる

シナリオ自体は幾つも選択肢があり、それによりストーリーも大きく分岐するのですが、ロックのかかっている選択肢が多いです。
そのため

「選択肢が出たけど一つしか選べないから、そちらを選ぶ」
→「バッドエンドになる」
→「先程選べなかった選択肢のロックが外れる」
→「選択肢を選び直す」

という形で進んでいきます。
なので「遠回りさせられる一本道なストーリー」に感じるかもしれません。

注意事項

本作は人狼ゲームではない

ここまで読んで下さった方の中には、「レイジングループはAmongUsやグノーシアのような人狼ゲームかな?」と想像している方がいらっしゃるかもしれません。

ですので、あえて記載します。

本作は人狼ゲームではありません。あくまで人狼をモチーフにしたゲームです。

作中では人狼ゲームのような儀式に参加するのですが、自分で「誰が人狼か?誰が村人か?」を考えて選ぶことができません。ストーリーの流れで主人公が勝手に投票する人を数人に絞り、その中からプレイヤーが選んで投票します。そして間違った人を選べば即死エンド。
なのでAmongUsをイメージしながらプレイすると自由度が低くてもどかしく感じるかもしれません。

どんな人におススメか?

ノベルゲームが好き

本作はひたすら物語(文章)を読んでいくゲームです。
キャラクター等を操作して遊ぶタイプのゲームではありません。
ストーリー重視の方には間違いなくおススメですが、遊び重視の方は他のゲームを買うことをおススメします。

サスペンスホラーが好き

本作は読めば読むほど謎が深まり真相が知りたくなるゲームです。身に迫る命の危機と引き換えに得られる、新たな真実と謎。緊張感と恐怖心の中で起きる、知的好奇心を刺激する展開は、サスペンスホラー好きには堪らないでしょう。

まとめ

濃厚なストーリーを楽しみたい
伏線回収が凄いホラー・サスペンスが好き
「428やかまいたちの夜のようなノベルゲームが好き

そんな方は迷わず本作をプレイしましょう。

おわりに(所感)

人狼自体、ほとんど遊んだことのなかった私ですが、本作をプレイしてリアルで人狼をしたくなりました。それほど心理戦が濃く書かれた作品でした。

また後日知ったのですが、本作は著名な作家さんも絶賛していました。(公式ホームページより)

・Fateや月姫で有名な「奈須きのこ」氏
・まどマギで有名な「虚淵玄」氏
・428で有名な「イシイジロウ」氏
・ひぐらしで有名な「竜騎士07」氏



これだけの豪華な面々が絶賛するのも納得するクオリティでした。
続編が出たら是非プレイしたいです。

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