【感想レビュー】スーパー野田ゲーPARTY【Switch】

2021年4月29日にSwitchで発売されたパーティーゲーム「スーパー野田ゲーPARTY」

本作は合計18本ものミニゲームが収録されたパーティーゲームですが、一人用のゲームもいくつか存在します。

皆さんは芸人のマヂカルラブリー・野田クリスタルさんをご存じでしょうか?
野田クリスタルさんは「R-1ぐらんぷり2020年度王者」「M-1グランプリ2020年度王者」という輝かしい経歴を持つ、一流の芸人さんです。
「野田ゲー」とは、そんな彼が独学で作成したゲームの総称です。
ちなみに野田クリスタルさんは、R-1ぐらんぷりで野田ゲーを披露した結果、見事優勝しております。

この記事では、「スーパー野田ゲーPARTY」の個人的評価を書きながらどういった方におススメか?を紹介します。

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全体評価

個人的には「愛すべきバカゲー」という称号を本作に捧げたいです。
開始早々、そのアホさ加減にプレイしながら大爆笑しました。
絵が下手でもそこが面白い。バグが出てもそこが面白い。理解の追いつかない独特なルールも、一週回ってそこが面白い。
何から何までアホらしく、それでいて憎めない
まるで野田クリスタルさんそのものです。
クオリティの高いゲームが飽和している昨今、たまにはこんなバカゲーをプレイするのも良いのではないでしょうか?

良かった点

独創性の高いゲームが多い

本作に収録されているミニゲームすべてに共通して言えるのは、「バカゲーなのに普通にゲームとして面白い」点です。(ただし「おたけさいこっちょーゲーム」は省きます)
どのゲームもクセが強くてシュールで、あまりのバカバカしさに思わず笑ってしまいます。ですが、対人ゲームとしてよく出来たルールのものが多く、ちょっとした時間でみんなと盛り上がれます。

やり込み要素もある

ちなみに本作は、やり込み要素もあります。
具体的には下記の通りです。

①総合成績
各ゲームのハイスコアを記録しています。ハイスコアの総合的な成績によって、野田クリスタルさんから自分のランクを評価してもらえます。ハイスコアを目指したい方にはやりがいのあるシステムです。ちなみに私は「5級」止まりです。

②コレクション
ミニゲームを繰り返しゲームをすることによって「野田クリスタル」をゲットできます。この、野田クリスタルを消費することで、ゲーム内に出てくる素材を集めてコレクションすることができます。収集が好きな方には嬉しいシステムです。

③オニオンクエスト
収録されているミニゲームの一つです。
こちらのゲーム、ただひたすらレベル上げをするだけのゲームです。
ストーリーは一切なく、レベルは無制限に上げられます。上限がないため、中には4万レベルまで育てた猛者もいるそうです。レベル上げ作業が好きな方には堪らないゲームかもしれません。

④人面ニャ
こちらも収録されているミニゲームの一つです。
一言で表すと「RPGツクールで作ったフリーゲーム」っぽいゲームです。こちらのゲームはストーリーがあるのですが、それとは別に、集められるアイテムが全部で100個もあります。そのため②同様収集が好きな人はそこそこ楽しめるゲームです。

と、ここまで様々なやり込み要素を記載しましたが、気になる要素はありましたでしょうか?
パーティーゲームでありながら、割とやり込み要素もあるので、一人でもある程度は楽しめます

気になる点

イラストの質が低い

本作ができるまでの経緯を知らない方にとって、一番ネックになるのはこの点かと思います。

本作の背景やイラストなどは基本、平成初期のペイントツールで描いたのかと思うくらい、原色ベースで味気ないです。また「拾い物を切り取って使用した」感満載の実写画像も多用しており、全体的に低クオリティです。
では何故低クオリティなのか?その理由は大きく2つあります。

①本作があくまで「野田ゲー」だから
何故「野田ゲー」がR-1ぐらんぷりで優勝したのか?それは「一人で作った感のある低クオリティさ」が面白いから優勝したのだと私は思います。
下手なギャグ漫画より、絵心のない人が描いた絵の方が面白いことってありますよね?それはきっと、意図せずに描いているからこそ、客観的に見たときの不自然さがじわじわきて面白いのです。
それと同じで「野田ゲー」は、一人で作っているからこそのシステム不備や、低クオリティ画像が面白いのです。 馬鹿らしいゲームと、低クオリティなイラストこそが、野田ゲーの世界観なのです。 逆に、クオリティの高いイラストを使用した真面目なゲームだと、野田ゲーとはいえません。ただの世界のアソビ大全51です。

②クラウドファンディングでゲーム素材を集めたから
本作は2020年の夏頃に、クラウドファンディングの募集がありました。募集は大成功し、目標金額の400万円を大きく上回る1357.3万円もの金額が出資されました。
ここまで出資されたのは野田クリスタルさん人気以外にも理由があります。それは「出資すれば野田ゲーに出られる」という点です。
例えば5千円の出資で「自作イラストがゲーム内で使用される権」がリターンでもらえたり、5万円の出資で「主人公になれる権」がリターンでもらえたりなど、出資額によって様々な権利が得られます。

たった数千円からの出資でゲームに出られるって、面白そうではありませんか?

実際、2000人弱のサポーターの方が出資しリターン(権利)を得ました。
「自作イラストがゲーム内で使用される権」が265人、「背景イラスト採用権」が43人と、たくさんの方のイラストや背景が採用されています
そのため、神絵師の描いたイラストから「足で描いた?」と思うようなイラストまで、クオリティに大きく差があります。
しかし、どれだけクオリティに差があっても「野田ゲー」の世界観であれば全て馴染みます。

なぜなら野田ゲー自体、ゲーム内の素材が馴染んでいないからです。
元々素材が馴染んでいないゲームの中に、いくら素材を追加したところで完全に馴染むことはありません。ですが馴染むことがないからこそ「素材が馴染んでいない」という野田ゲーの世界に馴染むことができるのです。

ルールがわかりにくい

大抵のゲームはルールを見なくても直感で楽しめるのですが、一部のゲームは細かいルールが奇抜すぎて直感では分かりません。ですが、どのゲームであっても「あそびかた」が簡潔に書いてあるため、それを読んでプレイすれば概ね理解できます。

どんな人におススメか?

パーティーゲームが好き

本作はどのゲームも一人でプレイすることが可能ですが、みんなで一緒にするとより楽しむことができます。言ってしまえばバカゲー版「世界のアソビ大全51」です。
そのため、複数人で遊ぶことを前提に買われることをおススメします。
仮に、世界のアソビ大全51を一人でプレイして、「一人でも無限に遊べた」という方であればソロプレイでも本作をおススメします。逆に「一人だと全然楽しくなかった」という方は、リアルで一緒に遊んでくれる人がいないとおススメできません。(因みに本作はオンラインに対応していません

クソゲーが好き

本作は、冷めた目で見る人にとっては「紛うことなきクソゲー」です。
ある意味奇抜なゲーム性、突拍子もない展開、クオリティの安定しないイラスト。そういったものを笑えるか・イラつくかによって、本作が楽しめるかが変わります。
「クソゲー」と罵りながらも笑って遊べる人には、大爆笑間違いなのゲームです。

まとめ

クソゲーが好き
みんなでワイワイ楽しめるゲームをしたい

そんな方におススメのゲームです。
当てはまる方は是非、買ってプレイしてみて下さい。

おわりに(続編出ます)

本作の続編「スーパー野田ゲーWORLD」が2022年に発売されます。
続編は一部オンライン対戦ができるゲームがあるとのことなので、今から全世界の人と野田ゲーができるのが楽しみです。
ちなみにこちらも、2021年の夏にクラウドファンディングでの募集があり、私も5万円ほど出資しました。
本作以上のバカゲーができるのを、楽しみにしています。

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