「極限脱出シリーズ」を手掛けた打越鋼太郎さんがシナリオを担当した「AI: ソムニウム ファイル」
本作は主人公の伊達鍵が、左目に嵌めたAI搭載型義眼の「アイボゥ」と共に、とある猟奇殺人事件を捜査する物語です。現場を調べたり聞き込みをする「調査パート」と、重要参考人の夢(深層意識)の中に入り込み事件の手がかりを探す「ソムニウムパート」を進めることで、真相が明らかになります。
この記事では、「AI: ソムニウム ファイル」の個人的評価(ネタバレなし)を書きながらどういった方におススメか?を紹介します。
対応機種 | Switch | PS4 | Steam |
発売日 | 2019年9月19日 | 2019年9月19日 | 2019年9月18日 |
価格 | 4400円(税込) | ||
ジャンル | アドベンチャー | ||
開発元 | スパイク・チュンソフト | ||
発売元 | スパイク・チュンソフト |
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全体評価
個人的に「神ゲー」でした。
いつも良ゲーと評価しているゲームも十分面白いです。が、本作はそんな「良ゲー」とは格が違います。
打越鋼太郎さんがシナリオという時点で、想像つかないようなミステリーが展開されるだろうとは思っていました。
実際、そのとおりでした。
全ての真相が分かったとき、想像の斜め上をいくトリックに唖然となりました。
良かった点
伏線回収が凄い
本作を「神ゲー」と評価した理由。それは「伏線回収の凄さ」です。
ところどころに張られた伏線が、本筋の事件とどう絡んでくるのか全く想像ができません。むしろ「伏線と本編が矛盾していているけど、ちゃんと回収できるのか?」と普通なら心配に思うレベルです。
ですが終盤でそれらが綿密に組み合わさって、一つの真相が明らかになったとき、まるで知恵の輪を解いたような感動と爽快感を味わえます。
SF要素が混じっているため現実的なトリックではないものの、理屈は通っている上に凡人では思いつかないシナリオのため、どんどん読み進めたくなります。
気になる点
ソムニウムパートが難しい
序盤はそこまで感じないのですが、物語が核心に迫ってくると一気に難しくなります。
ソムニウムパートはヒトの夢(深層意識)の中を探索します。そのためか、モノなどの動きが理屈通りではありません。(光が当たっていないと物に触れない・花に拝むとつぼみが咲く、など)
その上時間制限があり、夢の中の物などにアクションを起こすたびに秒数が結構減ります。(例えばブロックの門に対して「ツルハシで掘る」のアクションを起こすと強制的に10秒時間が取られます)
なので「直感を頼りに調べる→ゲームオーバーになってやり直す」を結構繰り返しました。
ただ、ヒトの深層意識の中を探索することで、そのキャラの内面を考察できるのは面白かったです。「なぜこの人の深層意識の中に無関係のアノ人が登場するのだろう?」といった疑問や、夢の中の不可解な規則性も伏線になっているので、やり直してでも色々調べたくなりました。
どんな人におススメか?
ミステリーが好き
本作は「複雑な伏線回収が大好き!」というミステリー好きの方には絶対プレイしてほしい作品です。
全然嚙み合っていない伏線同士が終盤になって全部キレイに回収される様は、ミステリーが好きな人には堪りません。
ただ、全部が全部「現実的なトリック」というわけではないため、非現実的なトリックで白ける人にはそこまでおススメできません。
グロ耐性がある
本作はZ指定(18歳以上対象)とだけあって、グロ描写がキツイです。
結構みんな目玉を失いますし、エグイ死体や殺しの現場を目撃します。
そのため、グロ耐性のない人だと胸糞悪く感じるかもしれません。
ただ、グロ展開ばかりが続くわけではなく、時折明るいギャグも挟むため、トータルで見るとそこまで重くは感じません。
まとめ
「ミステリーが凄いゲームがしたい」
「グロ耐性あり」
そんな方におススメのゲームです。
当てはまる方は是非、買ってプレイしてみて下さい。
おわりに(続編出ます)
2022年6月23日に続編の「AI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ」が発売されます!まさか続編が出ると思っていなかったため、今から楽しみで仕方がありません!
個人的に、打越鋼太郎さんのシナリオは「伏線回収・構成力・世界観が天才しか書けないレベル」だと思っているので、続編も神ゲー確定です。
もし「打越鋼太郎さんは知らないけど、このゲームは面白そう!」と思った方は、代表作の「極限脱出シリーズ」も是非おススメします。
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極限脱出シリーズ第三弾:ZERO ESCAPE 刻のジレンマ